竹腰医院

竹腰医院の院長が医療について呟くブログです。

11月17日放送分より 予防接種を受けましょう

 予防接種といえばインフルエンザが浮かぶと思いますが、インフルエンザ以外にも様々な予防接種があります。

 生ワクチンといって、病原体そのものを打つワクチンと、不活化ワクチンと言って、病原性をなくしてから打つワクチンがあります。

 生ワクチンの場合は4週間しないと次のワクチンが打てません。しかし不活化ワクチンの場合は2週間で摂取可能です。

 現在助成金が出ている肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチンなので、インフルエンザと打っていこうとすると、少しの期間を空けるだけで大丈夫です。

 予防医学の点からも私は必要な予防接種は是非受けるべきだと思います。

7月14日放送分より 夏の膀胱炎に気をつけよう

 夏になると不感蒸泄といって、体からの水分の喪失量が増えることになります。しかも、エアコンの影響などで、トイレが近くなり、また女性は特にトイレを我慢します。

 その結果雑菌が繁殖してしまい、膀胱炎を引き起こすのです。

 圧倒的に大腸菌が原因菌としては多く、体の構造的理由によります。

 排尿時痛、頻尿、残尿感が出現しますが、発熱はありません。放っておくと腎盂炎を起こし、高熱を引き起こします。

 しっかり水分を摂取し、必要に応じて抗生物質の投与で治療できます。まずは医療機関での診断を受けるようにお願いします。

5月5日放送分より 眼の病気に気をつけよう

 白内障は、レンズの部分にあたる水晶体が濁ることによって起こり、視力低下や眼のぼやけ、まぶしさなどを生じさせます。軽傷の場合は目薬で対応できますが、中等度以上になるとレンズの交換手術が効果的です。最近は日帰りの施設も増えました。

 眼圧があがり、視神経に障害をもたらす緑内障。放っておくと失明の危険性があります。これも軽傷の場合は目薬を使用しますが、キチンと管理することが重要です。レーザーや手術が必要な場合もありますので、ちゃんと診断をつけること。

 最後に糖尿病性網膜症。糖尿病合併症の一つですが、失明に至ることが多いです。腎臓からの透析も怖いですが、失明も怖いです。糖尿病をお持ちの方はできれば半年一回の眼科受診をお勧めします。

4月21日放送分より 貧血のお話

 貧血とはあくまでも血の赤み成分が少ないことを基本さします。朝に朝礼で女子(最近は男子も)が倒れるのは起立性低血圧といって、血圧の急な下降によるものです。

 貧血には、鉄欠乏性貧血、巨赤芽球性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血・・・など多くの原因があります。それぞれの原因に応じた治療が必要です。

 闇雲に鉄をとれば良いというものではなく、過剰摂取により、肝機能異常を来す場合もあります。

 症状のふらつき、息切れ、めまいなどが起きたときは採血を行い、適切に分類、診断、そして治療に入る必要があります。

3月10日分の放送より 胆石のお話

 あいたたた・・・食事の後にみぞおちが痛む胆石発作。女性に多く、中年以降に起きるのが多いです。

 脂肪の多い食事をすると、胆汁の分泌が盛んになります。肝臓から胆嚢へ胆汁は運ばれ、必要に応じて十二指腸に分泌されるのですが、胆汁過多になってしまうと胆嚢の中で胆汁の成分が固まってしまいます。その結果コレステロール結石やビリルビン結石などが胆嚢の中にできます。それが大きくなって胆嚢の出口で嵌頓(かんとん)すると痛みが生じるのです。

 その状態を続けると、そこに細菌感染が加わって胆嚢炎を起こします。おなかの痛みと発熱、場合によっては黄疸が出ます。こうなると入院になります。

 一年に一回エコー検査を受けましょう。すぐに胆石があるかどうかはわかります。

1月13日放送分より 「肺炎に気をつけよう」

 肺炎と聞いて一番有名なのは、熱、きつい咳などである。実際風邪症状から悪化して肺炎になるケースが一番多い。

 しかしながら肺炎には

①細菌性肺炎

マイコプラズマ肺炎などの特殊な病原菌による肺炎

間質性肺炎

などなど多岐多様にわたる。昨今咳嗽に対してみんなが敏感になり、マスクをするようになったのは良い傾向であるが、自分の咳がなぜ起きているのかをしっかりわかった上でマスクを着用しよう!

11月25日放送分より 「病気の怖い思い込み」

 最近の健康ブームで、皆様の病気に対する知識はかなり上昇しています。これは私たちにとっても嬉しいことです。予防医学を実行するには勿論知識の上で納得する事が必要だから。 

 しかし、病気を自分で診断して思い込むのは危険です。CMでよく見る呑酸。逆流性食道炎の確かに一症状です。しかし胃癌が進んでもこの症状は出ることがあります。それなのに逆食と決めつけて薬局でガスター10や太田胃散を買って飲む。効果あるんですよね♪だから怖い。でも根本が癌なら手術やそのほかの治療が必要になります。

 勉強するのは良いことだけど・・・決めつけないでください。僕ら医師にもそれは言えるのだけれども。