11月18日の放送より 糖尿病
今や、予備軍も入れると5人に一人が血糖値が高い時代に突入。生活習慣病の大きな一つである。
糖尿病は自覚症状がなく、その割に放っておくと大きな合併症を引き起こす。神経症アイ、網膜症、そして腎障害である。
糖尿病の発見自体は健康診断ですぐにわかる。健診を受けない場合は近くの医療機関で採血さえすればすぐにわかる。なかでもHbA1cというものが過去2ヶ月の自分の体の中での血糖値の上昇を示してくれるので、有意義である。
糖尿病は又血管をぼろぼろにしてしまう。だから脳出血等のリスクも自然に上がってしまう。簡単な検査で防げるこの病気、気をつけるポイントは二つ。
①間食をやめよう
②食後に運動をしよう
これらを守るだけでかなり改善効果が認められる。皆様もどうぞ!
10月28日放送分より 高血圧について
昨今の健康ブームで、いろいろな病気についての知識が広まりつつある。その中でやはり家庭で測定できて最も気になる病気、それが高血圧であると思う。しかしながらどれだけ正確に血圧の事を皆さんはご存じでしょうか?
家庭血圧の正常値は130/85以下とされています。白衣高血圧といって病院ではかる場合は上がる方が多いので各5mmHg高く設定されています。
血圧が高いとどういった問題が生じるのでしょうか?自覚症状はほとんどありません。だから怖い。高脂血症があって、動脈硬化が進んでいるとそこに高血圧が合併すると心筋梗塞のリスクにつながります。糖尿病が合併すると、脳卒中のリスクが上昇します。というように、生活習慣病の3つのうち2つが合併すると・・・だから、自覚症状がないからと放っておかずにキチンと自分の体を見つめ直しましょう。
10月14日放送分より インフルエンザ
さて来月は11月。私が11月と聞くと、ワクチンを思い出します。そう、インフルエンザです。今年はどのように流行るのでしょうか?以前のように大流行しなければ良いのですが・・・
さてインフルエンザの症状が風邪の症状と異なるのは、ほぼ100%関節痛が出現することだと思います。問診票に腰が痛いと書かれたりするとかなり怪しい・・・勿論風邪からも関節痛は出ますが、インフルエンザの感染が起きるとよくこの症状が出るので覚えておいてください。それから最近の流行としてはおなかの症状が出る型がそこそこおられます。基本上気道感染なので、咽頭痛などがメインのはずなのですがそこがこの病気の診断の難しいところでもあります。
予防は、手洗い、うがい、マスク、そして予防接種につきます。外から帰ったときはしっかりと予防していきましょう。
当院でもワクチンは11月から摂取開始します。大人の方は予約不要です。
2013年10月7日放送分より 肺炎
肺に感染が起きる病気、それが肺炎です。肺は多くの肺胞という細胞の集合体で、その各部位に感染もしくは変異が起きることで肺炎が発生します。
感染性肺炎:多くは肺炎球菌やインフルエンザ菌が感染を起こし、風邪症候群に併発して進行します。抗生物質で治療しますが、手遅れになると命を落とすこともあります。現在死因の第3位が肺炎です。少し変わった菌で、クラミジアやマイコプラズマといった菌、病原体も肺炎を起こします。治療は抗生物質を使いますが、特殊な抗生物質を使うことと、症状の咳がマイコプラズマ肺炎の場合頑固です。百日咳と共に、頑固な咳の原因になります。
最近増加しているのが、間質性肺炎というものです。細胞と細胞の隙間の間質という部位に炎症が発生し堅くなります。なので呼吸しにくくなり、酸素と二酸化炭素の交換が美味くできなくなります。薬から来る薬剤性が有名ですが、ほとんどは原因不明の怖い病気です。
他にも肺炎は多種多様な原因、症状をだします。これからの季節、まずは風邪をひかないこと、ひいてもすぐに対処し、悪化させないようにすることが重要です。
このコラムの流れ
皆様こんにちは。基本的にこのコラムは、毎週月曜日のKBSラジオでお話ししたことを簡略化して作っていく予定です。もし聞きたいこととかあればどしどしおたずねください。